LOVEの「今日ここライブ」が相馬に行くという事

LOVE × Chage (シンガーソングライター) 「今日ここライブを
続けてきたという事」

4. 相馬では、一発の花火じゃつまらない!

4. 相馬では、一発の
    花火じゃつまらない!

●いよいよ2018年4月、相馬で今日ここを開催することになりましたね。
L:大阪と東京で6年間開催してきましたが、今度は相馬で最低でも3年間は開催したいんです。3年間というのはちょうど中学校に通うのと同じ期間ですから。私がやりたいことを進めるのだけではなく、相馬の人が一番喜ぶ企画にするべきだと思っています。そのために、相馬の人にとって何が一番必要なのか、何をすれば盛り上がってくれるのか、実際に現地にいって話を聞いてきました。そしたら「一発の花火はつまらない。継続して、その後地元の俺たちも一緒に開催できる形になるといいよね」って言ってくれた方がいたんです。私もそれは同じ気持ちで、地元のみなさんと協力しながら、最低でも三発の花火を打ち上げたいですね!
C:現地に行くことはすごく良い機会だと思うよ。相馬の音楽好きの人が集まって子どもたちと一緒に合唱するとか、のど自慢大会みたいな企画も面白いんじゃない?
L:地元の食べ物や伝統工芸を販売するマーケットや、地元ならではのワークショップなども用意しているんです。子どもと大人が一日中楽しめるような場所を作りたいと思っています。
C:次回はスケジュールの関係で残念ながら参加できないけど、普段のライブとは違った地域密着型のライブになるだろうからすごく楽しみだよね。LOVEちゃんの影響で、相馬からミュージシャンが生まれるかもよ?
L:それはうれしいですね。震災後は学校で学ぶことも変わるし、今までにない家族の姿も見ただろうし、子どもたちの将来にも影響があるかもしれませんよね。これからは、相馬、そして福島の人たちは私たちにとって先輩になってくと思うんです。色々なことを乗り越えていく彼らから、私たちが学ぶことが多くなるのではないかと。
C:確かに、一瞬で生活が一変して、それを全部飲み込んで前に進んでいく。彼らからは人間の強さを感じるよね。
●相馬に行くことに、どんな期待感がありますか?
L:以前相馬に行ったときに、今日ここライブから贈った鉛筆で何を書いたかを聞いたことがあるんです。「変な絵を描いた!」という子もいたけど、大事な夢を書いてくれた子もいるのかもしれない。相馬でどんな子どもたちの顔を見れるんだろうと思うと楽しみです。
6年間文房具を受け取った子、震災のことを知らない子、そして大人たち。いろいろな人が集まる中で「遠方からの温かい応援があった」ということを、なんとなくでも分かってもらえるような企画にしたいです。そして、相馬の町おこしにも貢献できればさらにうれしいです!
また、これまで大阪や東京のイベントに来てくれた人たちにお礼をする意味でも、何かアウトプットをしたくって。例えば相馬の子どもたちが書いた絵を発表することで、子どもたちの成長を知らせるようなことができないかと。そしてそれが、世間がもう一度相馬を、ひいては今の福島を知るきっかけになってくれるといいなと思います。
●最後に、お二人からメッセージをお願いします。
C:今日ここライブを通じて、文房具を受け取った子どもたちの成長過程を見せてもらえた感じがするんです。今日ここは「自分が音楽をやっていて良かったな」と思えるような、原点回帰できるような、すごく大切な存在です。「今日ここ」はすごい企画だから、メディアに取り上げられて有名になってほしいとかそういうことは考えてないかな。開催する場所がどこにあっても、LOVEちゃんが今日ここをやりたいと思ったときの情熱が、いつまでも残るような企画であってほしいと思う。そして来年は、子どもからお年寄りまで一緒に楽しめる企画になるといいね。
L:6年間文房具を贈りつつ、直接ご挨拶できた方はたぶんまだ300名くらいだと思います。ご挨拶が遅れて申し訳ございません!これから中学校と同じ3年間、相馬での開催を目指して頑張りますので、まずは2018年4月にスポーツアリーナそうまでお会いしましょう!
撮影:臼井優斗
撮影協力:カスタムギターギャラリーLUTHIER’s HILL(目黒区東山)