LOVE × 渡辺俊美(アーティスト)
LOVE × 渡辺俊美(アーティスト)
「音楽で街と街をつなぐという事」
1. どうしても俊美さんを呼びたかった理由
1. どうしても俊美さんを
呼びたかった理由
- LOVE(以下L):俊美さんには過去6年の間にも何度か今日ここライブ出演のオファーをさせていただきましたが、俊美さん自身が3月は福島県でいろいろな企画をやっていらっしゃるので、スケジュールが合わなかったんですよね。だから今年の1月のプレライブ、どうしても来ていただきたかったんです。
- 渡辺俊美(以下T):ありがとうございます。僕を呼びたいと思ってくれた理由はあるんですか?
- L:震災から時間がたって、個人の理解度の温度差が広がっていると思います。私たちは土地勘がないからなおさら、そういった微妙な温度差が、今の現実がイメージしづらいんです。俊美さんは福島県の川内村生まれ、富岡町ご出身。まさに避難エリアにもなった地域のご出身でいらっしゃるでしょう。それでいて俊美さんのように優しく、時に明るく、でも本音で福島のことを丁寧に話す方を初めて見たんです。ぜひそのトーンで、そのまんま話してほしいと思いました。
- T:そうですね、同じ福島県の人間でも、そもそも浜通り・仲通り・会津地方とで文化も違いますからね。福島県は広いので、もともと温度差はあったのかもしれないけど、県内でも同じニュースを見ても感じ方は違うんじゃないかな。
- L:本当ですよね、どうしても土地勘がないと「福島県」とひとくくりにしてしまいがちで。私、福島県が広いのにはとにかくびっくりしました!
- T:俺も思った!(笑)プレライブでは、福島県の地図からまず説明したよね!同じ福島県内でも立場が違いますから、みんな、どうしてもね。同じ被災者として同じ涙を流していても、思っていることや感じていることは個々の住民によって違うんです。だからこそ、僕らは丁寧に話を聞いて行動しなきゃいけないと思ってます。
(2018年1月12日、大阪プレライブ
CAFE VOXXにて。
オープニング番匠谷紗衣/LOVE/渡辺俊美。
7年目のオーディエンスからの
「今の福島を知りたい」という熱感とともに
トークショーとライブを敢行。
開催費用に募金も集まった)
- L:そんな考えを持っている俊美さんの声で、私の出身地である大阪や東京にも、福島の今のお話を届けてもらって、本当に勉強になりました。これまでのように文房具を送るだけでは、メッセンジャーとしてはまだ役割が半分で、現地のお話をさらにお返ししてこそ。だから俊美さんを"今日ここ大使"のような形でお呼びしたかったんです。